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IKEDAの歴史

IKEDA Sound Labs.(イケダサウンドラボズ)の歴史をご紹介します。

IKEDA Sound Labs.

1984年
池田勇が設立
2010年
池田勇から石山克昭にIKEDA Sound Labs.を継承

発売年表

1985年
自分の名前をブランドネームとした、カンチレバー・レス型MCカートリッジ『IKEDA9』を発表
1993年
改良を加えながら構造が確立されたとされる、第4世代カンチレバー・レス型MCカートリッジ『IKEDA9Rex』を発表
1998年
氏の理念から本来一体型の方が有利ということで、ヘッドシェル一体型MCカートリッジ『IKEDA9Supremo』を発売

創始者 池田 勇

FR社を創設
1929年東京都江東区の生まれ。
幼少の頃、超高価な蓄音機を買ってもらう。音楽を楽しむばかりでなく、分解してしまい、内部の構造も探求していた。

成長するにつれ飛行機に憧れ、海軍予科連航空隊に入隊する。しかし飛行機に乗ることはなかった。終戦後は夜学に通いながら、機械工作工場でドリルや旋盤のバイトを研げて加工技術を修得していく。

 FR社を創設
グレース・ブランドで知られる品川無線株式会社を経て、1964年にFR(フィデリティ・リサーチ)社を創設。当時全盛であったMMカートリッジから、MCカートリッジへの転換を図る。
そのスタートは、東京都世田谷区若林にある氏の自宅であった。

FR社はそれまで局用にしか作られていなかったMCカートリッジを、初めてコンシューマー用に開発。先駆者として高い実績を挙げる。
FR社時代の代表作
  • 『FR5』
    トロイダルコアを採用したMM型カートリッジ
  • 『FR7f』
    完全空芯コイルとプッシュプル発電機構を採用したMC型カートリッジ
  • 『FR64s』
    主要部分のすべてにステンレスを採用したダイナミックバランス型トーンアーム
1984年FR社を去ることに、そしてFR社は1986年に閉鎖。
 IKEDA Sound Labs. を設立
 IKEDA Sound Labs. を設立
FR社を離れた池田氏は、長年の研究課題としてきたカートリッジの実現に着手するため、1984年にIKEDA Sound Labs.を設立。

新型MCカートリッジの開発に没頭し、
1985年には世界でも珍しいカンチレバー・レスのMCカートリッジ、『IKEDA9』が誕生した。

その後も探求心が衰えることなく、生涯現役としながら生産を続けていた。しかし年齢からくる衰えには逆らえず2010年、石山克昭にIKEDA Sound Labs.を継承することを決めて勇退。

その後、相談役として携わりながら後世に確かな技術を伝え、2018年に永眠。享年87歳。
IKEDA Sound Labs. 時代の代表作
  • 『IKEDA 9』
    カンチレバー・レス方式を採用したMC型カートリッジ
  • 『IKEDA 9 Supremo』
    ヘッドシェル一体型のカンチレバー・レスMC型カートリッジ
  • 『IKEDA 9 MUSA・U』
    池田勇の完成系、木製のヘッドシェル一体型カンチレバー・レスMC型カートリッジ

石山 克昭

1946年、東京都国立市生まれ。
明星高校電気通信科卒業後、行商や陸送など30以上もの職種を経験し、23歳で音響の世界に飛び込む。

 有限会社アイテイ工業を設立
1974年、有限会社アイテイ工業(https://www.it-kogyo.com/)を設立し、以来、代表取締役を務める。

 IKEDA Sound Labs. を継承
2010年、池田勇の意思を引き継ぎIKEDA Sound Labs. を継承する。
9xxやIT-407SSなど美しいイケダ製品を世に送り出し、数々の賞を受賞。
2022年にはイケダ初のダイヤモンドカンチレバーMCカートリッジ『Akiko』を発表。
2023年に永眠。享年77歳。